今週末は、八ヶ岳も田植えの時期。
東日本大震災を経験し、2011年秋に初めて稲刈り体験をして以来、無謀にも2012年に自ら田んぼを開始。
2013年より八ヶ岳に拠点を移した後も、仲間達と一緒にコツコツ田んぼ活動は続け、今年には1町分(3000坪)規模にまで広がりました。
もちろん無農薬・無化学肥料の天日干し。
みんなで体験的にやる部分は昔ながらの手植え手刈り、ある程度は機械も併用しています。
来年の苗づくりの研究に向けて、先日には「陸稲(おかぼ/りくとう)」を部分的にチャレンジ実習。
稲=水田、水稲(すいとう)のイメージですが、陸でも稲は育ちます。
また渡来人による稲作技術の伝来によって、縄文から弥生に時代が変化したように思われますが、縄文時代の遺跡からは、弥生よりも遥か昔より陸稲でのお米文化の証拠が出てきており、
稲作=弥生
の常識も今では完全に崩れつつあります。
もちろん水田を活用した水稲技術は、弥生時代から大きく発展したのかもしれませんが、稲作そのものは縄文時代、日本古来からの伝統的な食文化。
掘れば遺跡だらけの関東甲信越随一の縄文メッカの八ヶ岳南麓での陸稲は、古代の叡智の復活、ネオ縄文に繋がること。
また家庭菜園でも取り入れやすく、管理も比較的楽なので、是非とも身近な大地でも陸稲にチャレンジしてみてください。
自給するというよりも、経過観察用に近い雛形田んぼになるかもしれませんが、小さくとも主食を自ら生産できるという体験が、社会依存や他人任せからの自立、自ら生き抜くことへの大いなる自信の一歩になるかも。
「お金がないと食べること、生きることができない」
という思い込みから脱却し、眠っていたスイッチがオンになるかもしれません。
その先に信頼できる仲間達と少しずつ本番の田んぼに発展するのも良いかと。
アフターコロナのこれからの時代、農業ではなく「農」そのものは、より個人や地域の生活に密着した存在に変化していくと思います。
「半農半X(X=生活に必要な収入を得る仕事)」
2011以来、長くこれを伝え続けてきましたが、ようやく社会に受け入れつつあるかもしれません。