自主的な共産的社会

コロナ禍の中に生まれたオンライン学校

「阪根大学(さかねだいがく)」

では、豪華ゲスト陣のzoomコラボ講義が満載。

僕は第5期の講師の1人を担当させて頂き、3回に渡ってコミュニティ論について講義させて頂きました。

日曜日に開催された3回目の講義では

*さとううさぶろうさん(うさと服デザイナー)
*光田秀さん(日本エドガーケイシーセンター会長)

とご一緒。

僕はコミュニティ論の中において、イスラエルの伝統コミュニティであるキブツの紹介と、キブツの共産主義的発想についてお話をさせて頂きました。

確かに古来のキブツは、ロシアで迫害を受けたユダヤ人達が最初に作ったこともあり、所有という概念を持たず、共有・平等の理念のもと、資産を誰も持たずに全体を分かち合う社会なのは理想的。

でも、やはり共産主義や社会主義のような思想は、長くは続かず、民主主義や資本主義が入ってきた近代イスラエルにおいては、旧キブツは1割にも満たない形で縮小している。

ただ一方で資本主義下の成長路線も限界を迎え、民主主義も事実上機能していない、今の日本などに置いては、逆に旧キブツのような共有と助け合いの社会が必要とされる。

そのバランスをとっての落とし所をイスラエルに行きながらも日本で模索しているというような話ではありましたが、これについてエドガーケイシーの研究家である光田秀会長は

「将来の社会がどうなるか?」

とエドガー・ケイシーが聞かれた時に

「ある種、共産主義的になる」

とケイシーが言ったと教えてくれました。

「ただし、、、今の共産主義のような形ではなく、自主的な共産的社会と言ったんです」

と。

「自らが自分が持てるものを心から共有するはず」
「自分の才能を皆さんに喜んで欲しい」

上からの押し付けではなく、自ずから出る共産社会となると。

“自主的な”

この言葉が一言つくだけで、どこか違和感のあった共産主義や共産社会が、ガラッと近未来にパッチリはまる理想社会のイメージに切り替わりました。

さすが、光田会長、さすがはエドガー・ケイシー。

そう、きっと人間の精神性も成熟して来て、人々の意識が高まって来ると、誰かに言われたからとか、社会のルールとか関係なく、みんな自然に自発的に、自分のあるものをシェアしたくなったり、ギブしたくなるはず。

奪い、独占するよりも、与え、共有する方が、自分にとって幸せ。

その結果、共産社会となるのが、理想的な新しい時代のあり方だなと。

僕の中で民主主義や資本主義、社会主義やら共産主義など、慣れない言葉でどうコミュニティ社会をイメージしていくか行き詰まりつつあった中

“自主的な”

という、たった一言を聞いただけで、すべてがまとまり、とても有難い時間でした。

光田会長は、他にも

「民主主義であろうと共産主義であろうと、神を教えない主義はすべて危険思想である」

とケイシーが言ったとも教えてくれました。

コミュニティの現実的な”バランス”を考える中において、このリアルとスピリチュアルのバランスを取るのも極めて大事だと思う。

宗教とは違った形で、コミュニティはコミュニティに合った神との繋がり、神とは何かを中心には必要にはなって来ると思います。

だから今作っているリトリートドームは、コミュニティにとって霊性を高め、魂を磨く場として非常に大事な存在。

そんな話題も光田会長と話せて、とても楽しく学びになりました。

現在タイのチェンマイに帰国中のさとううさぶろうさんのお話もまた深いもの。

チェンマイの少数民族コミュニティと布作り、服造りをしている”うさと”。

彼らのコミュニティは、200家族ほどまでに拡大すると必ず分裂して、隣に別のコミュニティが自然と出来るそう。

コミュニティ、村は大きくしてはいけないことを本能的に知っているのかも知れず、これは縄文をはじめ、世界中で古代人は皆、集落の規模を大きくしない。

「古代の人々が村以上の文明社会を作れなかった」

ヨーロッパの考古学者達は、村から町、都市、そして国へと発展することが文明であると思い込み、そのように古代人を見下す傾向があることを世界を代表するペルー在住の阪根学長は教えてくれました。

でも、阪根学長達のようなアンデスを研究したりする学者は、この拡大しないコミュニティ作りこそ、高度な文明、精神性を持つ証拠であると。

彼らはピラミッドやストーンサークルなど、文明化せずとも、文明人には到底出来ない技術も持っている。

かっこちゃん(山元加津子)が副学長であり、他にも驚くほど豪華な講師陣が盛りだくさんの阪根学校は、本当に学びの宝庫であり、僕自身もたくさん学ばせて頂きました。

すべてのファシリテート、プロデュースは、世界的な写真家で有名な野村哲也さん。

この”てっちゃん”との出会いもまた阪根大学があったから、このご縁も大変有難い。

阪根大学5期は、まもなく終了ですが、続く6期の募集が現在始まっています。

ご興味ある方は是非チェックしてみてください。

阪根大学6

全10回の講義で、39,000円は破格だと思います。

締切前にどうぞお早めに。

さて、来年はペルーへ。