年末年始、久しぶりの休暇は温泉三昧。
八ヶ岳エリアは、名湯が多くあり、もっとも有名な温泉は、日本五大ラジウム温泉の1つ増富温泉。
自然放射線たっぷりの褐色のラジウム温泉は、ぬるめのお湯にゆっくりと1時間、2時間ほど浸かると、驚くほど普段の疲れが取れてしまいます。
普段より、空き時間ができれば、療養も兼ねて増富温泉には通っていますが、今年はちょっと足を伸ばして、八ヶ岳から少し外れた名湯巡りにもチャレンジ。
近隣で増富温泉に引けを取らずにお気に入りなのは、北杜市のお隣である韮崎市の名湯「韮崎旭温泉(旭の湯)」です。
ここは、太古の植物が融解した植物ミネラルたっぷりの微炭酸温泉であり、もはやお湯が美容液のようなもの。
ぬるめで長時間入りやすく、体もツルツル、ポカポカ、スッキリの最高のお湯です。
増富温泉と韮崎旭温泉は、自分の中の近隣の二大湯治場温泉でしたが、ここに来て、さらに驚きの温泉を体験。
八ヶ岳を代表する温泉マニアのるいーだcafe&bar代表大塚龍太郎さんより、教えて頂いた韮崎市のさらに隣の甲斐市にある「山口温泉」という小さな温泉。
北杜市からすると、隣の隣になりますが、高速を使えば車で30分もかからない距離。
山口県と関係する温泉かと思えば、オーナーが山口さんという方であり、この辺は良い温泉が出ると、ぶどう畑を900mボーリングしたところから始まったそうです。
野天風呂から始まり、今もお世辞でも立派な施設とはいえないこじんまりした温泉で、何よりもモロに住宅街にあるので驚きます。
「こんな住宅街の小さな温泉が本当に名湯なのか?」
と半信半疑で訪れましたが、もうお湯に入った瞬間に
「なにコレ?」
と思うほど、今までにないほどお湯と自分の境界がない一体感。
もちろん天然掛け流しの温泉ですが、ここも韮崎旭温泉と同じように重曹弱食塩炭酸泉という種類のお湯で、この微炭酸系のお湯は、あっという間に炭酸が消えてしまうので、掛け流しでも源泉ダイレクトで吐出しないといけないそうです。
“生温泉”
と言えるもの。
この微炭酸が、毛穴を開き、そして開いた毛穴から、地下に堆積して融解した古代植物ミネラルの成分が体内に浸透するようです。
36.2度という、ほぼ体温と同じ温度だからなのか、温かくもなく、冷たくもなく、なんとも不思議な温度感。
「羊水の中に近い」
と噂がある温泉だけに、とにかく体への負荷が一切なく、入っている時間を忘れるほど、時間が経過するのが早い温泉。
1時間、1時間半があっという間でした。
そして、飲泉も可能であり、あらゆる疾患系から胃腸系には、特に有効的なようで、胃腸が弱い人は、是非ともボトル持参でお持ち帰りください(無料)。
甲府近辺をはじめ、八ヶ岳は巨大な水晶が地中に眠っており、また多くの活断層があることから、意外な場所に秘湯が散らばっています。
東京方面からお越しの方は、八ヶ岳に行く前、もしくは帰りの際に、是非とも甲斐市の山口温泉、韮崎市の旭温泉へどうぞ。