最近よく目にする、耳にする言葉に
「グレート・リセット」
と言うものがあります。
このコロナ禍の後、経済から社会、政治、環境に関わる活動まで、地球全体&地球人全員も全部リセットして、やり直すと言う方針。
リセットと言っても、人類を滅亡させて再出発と言う訳ではなく、今の文明の方針を大きく切り替えて、再構築していこうと言うスタンスです。
そして、これを大々的に提唱しているのが、
「グレート・リセット」(日本:2020年10月)
と言う本の著者である、クラウス・シュワブ氏であり、この人は、かの有名な
「ダボス会議」
の創設者です。
スイスのダボスで開かれる世界経済フォーラムであるダボス会議は、世界トップクラスのグローバルエリート達、いわゆる世界をコントロールしている人々の定期集会であります。
その2021年のテーマが
「グレート・リセット」
であり、2021年8月(17日〜20日)に開催されるシンガポールで本格的にグレート・リセットについて話し合いが進められる予定となっております。
彼らがアジェンダとして掲げるものに、グレート・リセットを掲げるのであれば、アフターコロナの世の中、この文明は間違いなくグレート・リセットに向かうことでしょう。
著書の中でダボス会議創設者のクラウス・シュワブ氏は、以下のように述べております。
パンデミックが引き起こした深刻な危機によって、経済や社会がどのように機能し、なぜ機能しないかを考える機会がたっぷりと与えられた。その審判は明確だろう。
私たちは変わる必要がある。
というより変わるべきなのだ。
だが、変われるだろうか?
過去の過ちから学べるのか?
パンデミックをきっかけに、明るい未来が開けるのか?
地球全体に秩序をもたらすことができるのか?
シンプルに言おう。
グレート・リセットをやるのか、やらないのか?リセットは野心的な挑戦だ。
野心的すぎるかもしれない。それでも、やらないという選択肢はない。私たちは全力で取り組み、やり遂げなければならない。
肝心なのは、世界の分断をなくし、汚染や破壊的活動を減らしながら、パンデミック前の世界よりも寛容で、公平かつ公正な世界を作ることだ。
何もしない、あるいは、おざなりなことしかしないのは、日々悪化する社会格差、経済の不均衡、不正や地球環境破壊に向かって、夢遊病者のように歩くのと同じだ。
行動を先延ばしにするなら、この世界がますます狭量になり、さらに分断し、ますます危険で自分本位で、地球に住む大体数の人にとってとにかく耐え難い場所になるのを、ただ見ているのと同じだ。
もう一度言う。何もしないという選択肢はないのである。
私たちはいま、岐路に立っている。
一方の道の果てには、よりよい世界がある。より寛容で、より公平で、母なる自然に対してより畏敬の念を抱くような世界だ。
もう一方の道は、ついこの前やっとの思いで脱出してきた世界に逆戻りする道だ。それだけではない。その先にあるのは、前よりももっとひどい、不快な驚きが次から次に襲ってくるような世界だ。
だからこそ、われわれは正しい道を選択しなければならない。迫り来る難問の数々は、これまで誰もが想像しなかったような重大な結果をもたらすかもしれない。しかし同時に、われわれは世界をもう一度リセットする力を、これまで考えもしなかった規模で結集することもできるのだ。
どちらかといえば、グレート・リセットが必要というより、起こす必要があるので
「やりますよ」
という予告なようなものだと思います。
2021年夏以降、世界はグレート・リセットへ向かっていくと思います。
とはいえ、まだ具体的な内容については、多くは語られていません。
ただ、世界経済フォーラムという名前からも、間違いなく、今の自由資本主義を中心とした経済システムは、根底から変革されていくものになると思います。
そのプロセスの過程において、今の金融システムそのものも変化するかもしれません。
世界の基軸通貨である米ドルの立ち位置も変わってしまうのかもしれません。
ダボス会議が掲げるグレート・リセットは、表向きは、今の行き過ぎた強欲資本主義を見直し、世界中の人々がより豊かに、そして環境負荷のない持続可能な経済システム、理想社会を築き上げていこうと意気込んでいます。
とはいえ、それは一見理想的に見えても、人々を管理、コントロールするには、最適な社会となる可能性もあり、その辺りは油断ならない部分もあります。
果たして、世界のグローバルエリート達が心を入れ替えて、本当に人も地球も調和的な社会を実現しようと考えているのか、
それとも、いよいよ念願の完全管理社会を実現する最終段階に入ったのか。
その真相は、これから先に徐々にわかってくるでしょうが、この変革は、おそらく2021年から2025年頃までに急ピッチに進められることでしょう。
でも、彼らが
「グレート・リセット」
を掲げたことで、やはり、今回のパンデミックは、偶然ではなく、意図的に起こされた世界危機であったと確信もできます。
パンデミックそのものが目的ではなく、これを口実に今の社会構造そのものをリセットすることが目的であり、そのアジェンダ通りに世界は動いていると思います。
それが誰にとって必要なことなのか・・・。
いずれにしても、コロナ前の世界には、もう2度と戻ることはなく、これからの新世界に備えて、意識も切り替え、生活、生き方も切り替えていくことが重要だと思います。