“メタバース”と”NFT”。
“スマホ”や”SNS”
という言葉は、今でこそ小学生でも高齢者でも、なんとなく意味はわかると思いますが、タイムスリップして20年以上も前の人に聞くと
「何それ?」
と答える人がほとんどだと思います。
それと同じように、これから10年後、20年後にタイムスリップしたら、誰もが
“メタバース”や”NFT”
という言葉を知っていることになると言われているほど、2020年からのコロナ禍の水面下において、この2つのキーワードが急激に話題になっています。
「メタ=超える、バース=世界、宇宙」
のメタバースは、もう1つの世界、一般的には
「仮想現実」
を意味する言葉として使われています。
仮想現実といえば、あのゴツいゴーグルがついたヘッドセットをかぶるVR(バーチャル・リアリティ)の世界。
「VRってゲームの分野だけでしょ?」
と思っている方も多いかもしれませんが、これから先の仮想現実は、ゲームだけの領域にとどまらず、この現実社会に存在するあらゆる分野がVRで体験できるようになります。
というより、体験していくことになります…。
それがメタバースの世界であり、そこでは
「アバター」
と呼ばれる、メタバースに存在するもう1人の自分を使って、メタバースの中で、
メタバースの中にある会社に行く人
メタバースの中の会社で仕事をする人
メタバースの中でお店を探して買い物する人
なども出てきます。
というか、すでに存在しています。
子供なら
メタバースの中の学校に行く
メタバースで好きな教育を受ける
メタバースで友達と会って、好きなゲームをやる
だけでなく
ただ、メタバースの世界でのんびり時間を過ごしたり、探検したりしたり、目的がなくても過ごせる世界がメタバースでもあります。
SNSの次の世界がメタバースとも言われていますが、明確な違いの1つは、このアバターという仮想現実の自分キャラがいることであり、またこれまでのネットは、どんなにクオリティの高い映像や情報を得ても
「体験」
はリアルでしか得られないものでしたが、メタバースの世界は、視覚や聴覚をはじめ、意識が仮想現実へ半分以上入り込んでしまうので、この体験を伴うことができるのが、VRの
“凄さ”
でもあり
“怖さ”
でもあります。
これからの時代、リアルの世界に近い体験を得られる時代であり、場合によってはリアルを超える体験をバーチャルで得られる時代。
使い方次第では、人間の脳や意識は急ピッチに変容するでしょうし、一気に脳や意識をコントロールすることもできます。
行き過ぎると、生活の中で必要な食事や排泄、睡眠など以外は、メタバースで過ごす人も出てくるかもしれません。
今、若い人よりも中高年の引きこもりが社会問題となっていますが、現実社会では引きこもりでも、メタバースでは社交的に生きる人も出てくることでしょう。
この生きづらい現実社会をリアルに生きるよりも、その人にとっては、メタバースで生きる方が幸せであり、生きがいとなるのであれば、それもまたメタバースのメリットなのかもしれません。
また逆に食事、排泄しかできない病気や障害を抱えている人は、現実では出かけたり、走り回ったり出来ずとも、メタバースの中では、アバターは自由自在に動き回れる。空さえも飛べる。
メタバースは使い方次第では、とても多くの人々、社会に役に立つものになります。
また現実社会でやらなく済むことが増えると、地球環境にとってプラスになることも注目されています。
人々が移動しなくなれば、交通量や交通網が変わったり、例えば、これから自然を破壊して遊園地なども作らなくても済まなくなる。
もっと言えば、会社が集まる、仕事が集まる、大都会などに人が集まる必要性もなくなり、世界中の人々が、リアルの世界では限られたプライベートスペースさえあれば、家族全員が生涯生きていくのに不自由のない生活・体験ができる。
コロナ禍で、人々の移動制限と経済活動の自粛により、大気汚染や海洋汚染など、地球環境が一気に改善されたことが話題にもなりました。
これから先は、これが当たり前となるのであれば、メタバースも決して悪いものではないのかも。
仮想現実のウェイトがより増せば増すほど、現実社会が希薄なものになるかと言えば、それは逆であり、リアルはよりリアルだからこその質が重要になってきます。
「バーチャルでは絶対に体験できない、超えられないリアル」
は、より価値あるものとなり、一方でまた、中途半端なリアルの体験や価値あったものは、あっという間に淘汰されていきます。
YATSUHA88チャンネルでは、メタバースのことも動画で配信中。
次回は、メタバースとセットとなる
「NFT(Non-Fungible Token)」
についても説明します。
「Non-Fungible Token=代替不可能な暗号資産」
とも訳されるものですが、とても簡単に言えば
「たった1つのデジタル資産」
であり、これまで不可能であったデジタルのあらゆるデータに、オンリーワンの証明付き判子が押せるようになったこと。
これからメタバースを始め、よりデジタルが主流となる社会ですが、デジタルは簡単にコピーが出来てしまう世界であり、仮想通貨は、それをブロックチェーンで価値あるものにしましたが、これからメタバースの世界もNFTで、あらゆるデジタル情報に価値がつくようになります。
価値が生まれる世界には、大きくお金が動き、今は現実社会よりも、メタバースが次の社会となると見込んで、世界中の超大手企業は、あっという間にメタバースへ参入。
そこに新たな経済と金融社会が生まれており、その勢いは、今この瞬間にも驚異的なスピードで成長中。
NFTについては、また別途詳しく伝えます。
しばらくはまだ、VR(仮想現実)だけでなくAR(拡張現実)と並行してデジタル社会が成長していくと思います。
ARの分かりやすいものだと
「スマートグラス」
であり、スマートフォン、スマートウォッチに続き、これからはスマートグラスをかけると、この現実世界にバーチャル情報を投影する体験ができます。
これもまた使い方次第では、生活が一変するほど便利なものに。
細かく挙げたらキリがないほど、これからのデジタル社会は、想像以上に変貌していきますが、それをわかりやすく表現している映画が、スピルバーグ監督が作り、2018年に上映された
「Ready Player One/レディ・プレイヤー1」
というメタバースを描いた物語。
原作は、2011年に書かれたSF小説
「ゲームウォーズ」
という作品ですが、さすがはスピルバーグであり、近未来の社会を見事に描いた作品だと思います。
舞台は2045年。現実世界は荒廃し、メタバースで人々が生きる時代。
途中に登場するレベル99の最強アイテム
「天球」
には、立体神聖幾何学が…。
メタバースの世界観を知りたい方は、是非ご覧くださいませ。